秋、木の実が鈴なり。
ころころ、ころころ落ちてきます。
かわいいどんぐりは、大好きです。
帽子をかぶったどんぐりは、本当にかわいい。
どんぐり
• どんぐり (英・acorn)
どんぐりは、一部または全部を殻斗 (cupule) に覆われる果実。
どんぐりは、ブナ科コナラ属のカシ、ナラ、カシワなどの果実の総称。
ブナ科の果実は、先端がとがっていて表面の皮は硬い。
果実の上部はなめらか、下部はざらついている。
その下部(全体)を覆っているものが ” 殻斗 ” です。
殻斗は「ぼうし」「はかま」などと呼ばれている。
• ♬ どんぐりころころ
作詞・青木存義 作曲・梁田貞
1.どんぐりころころ ドンブリコ お池にはまって さあ大変
どじょうが出てきて 今日は 坊ちゃん一緒に 遊びましょう
2.どんぐりころころ よろこんで しばらく一緒に遊んだが
やっぱりお山が 恋しいと 泣いてはどじょうを 困らせた
• 作詞の青木存義 (1879年8月15日-1935年4月19日)
国文学者、作詞家、小説家、教育者
作詞作品「お池のひごい」「父様母様」など
小説家としては “青木苫汀” 名義で「我や人妻」という作品があります。
作曲の梁田貞(1885年7月3日-1959年5月9日)
作曲家、教育者
他の作曲作品「城ヶ島の雨」「隅田川」「てふてふ」「とんび」など
「どんぐりころころ」は、大正時代に作られた唱歌です。
1947年(昭和22年)、小学校の教科書に掲載されたことで、広範に知られ、歌われるようになりました。
2007年(平成19年)には「日本の歌百選」に選出されました。
平成時代に、この曲に「3番」があるという騒ぎが起こりました。
” リス ” が登場する詞になっていますが、青木存義さんの作詞では、もちろんありません。
” どんぶりこ ”
辞書をみると、「どんぶり」「どんぶりこ」があり、
「ものが水中に落ちるさま」で「大きくて重みのあるものが水中に落ち込むときの音を表す語」とあります。また、桃太郎の桃が流れるさまを表す「どんぶらこ」も同文中にありました。
「どんぶりこ」を「ドングリコ」と歌ってきた方も多いのではないかと思うのですが、きちんと意味のある言葉だったことに驚きました。
どんぐりの絵本
どんぐりにまつわる絵本を少しだけご紹介します。
語りかけ絵本 どんぐり
こがようこ(文・絵) 大日本図書 (2018年10月刊行)
コロン。ストン。ポン、ポン。
つやつやのどんぐりが、絵本の外から絵本の中にポトンと落ちてきて、トン、トン弾んでいきます。
茶色のどんぐり、まだまだ緑色のどんぐりも。
帽子をかぶったどんぐりも。
「どんぐりショー」(主役・どんぐり)を自由気ままにお楽しみください。
語りかけ絵本とあるように、お子さんと一緒にいくらでも楽しめます。
(そこは、お母さん、お父さんの腕次第ですが)
赤ちゃんのファーストブックとなる絵本ですが、ただのどんぐり好きの大人の方も楽しめると思います。
どんぐり とんぽろりん
武鹿悦子(作) 柿本幸造(絵) ひさかたチャイルド (2008年10月刊行)
どんぐりが、ぱらぱらとんとん、落ちてきます。
そこへリスがやって来ます。落ち葉の上を、かさこそかさこそと音をたてて。
クマもやって来ます。クマはリスより大きいから、みしみしと音をたてて。
擬音がふんだんに使われて、リズミカルな文章がつづきます。
秋色のなかで、リスとクマが、やさしい時間を過ごしていきます。
森のどんぐりは、リスとクマのめぐみになるのです。
最後の「ありがとう」は、本当にステキな言葉です。
画本 宮澤賢治 どんぐりと山猫
宮澤賢治(文) 小林敏也(絵) 好学社 (2014年11月刊行)
「かねた一郎様
めんどなさいばんしますから おいでんなさい。とびどぐもたないでくなさい。
山ねこ拝」
山猫からきたハガキに一郎は大喜び。次の日、栗の木や滝なんかに山猫のことをたずねながら、山を行きます。
一郎をまっていたのは、どんぐりの裁判。
頭のとがったのか、丸いのか、などなど「一番偉いどんぐりはだれか」が争点。この裁判にもう3日も費やしているようで、山猫判事は一郎に助言を求めます。
すると、一郎の助言であっという間に一件落着。
裁判が無事終了したことで、山猫は一郎に感謝します。褒美をとらせることにするのですが、その褒美というのが「黄金のどんぐりか塩鮭の頭」なのです。
どちらがいいかと、山猫にきかれます。さあ、どっちを選ぶのか。
一郎は山猫にこれからも裁判に “出頭” してほしいと頼まれます。
そして、一郎は褒美を手に山猫に送られてくるのですが。
• 「画本 宮澤賢治」シリーズ
小林敏也さんがスクラッチ技法、特色刷り(インクを練り合わせて刷り色を作って色を重ねていく)などを使用して創作した画で構成されている、宮澤賢治の作品。1979年から2000年まで、パロル舎から15冊刊行されました。その後、2013年から好学社がシリーズの復刊をしています。
どんぐりと山猫
宮沢賢治(作) 高野玲子(絵) 偕成社 (1989年2月刊行)
こちらは、高野玲子さんの銅版画による作品です。
宮沢賢治の作品は、出版社や画家の方々を変えて、多くの本が出版されています。
自分好みの一冊、二冊が見つかるはすです。
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