🍧夏は来ぬ!  

夏は来ぬ!

「夏は来ぬ」=”夏が来た”        

日本の唱歌「夏は来ぬ」は1896年に発表されました。
2007年には「日本の歌百選」に選ばれました。

『夏は来ぬ』 佐佐木信綱(作詞) 小山作之助(作曲)
                
1.   卯の花の 匂う垣根に 時鳥ホトトギス 早も来鳴きて 忍音しのびねもらす 夏は来ぬ
2.   五月雨の そそぐ山田に 早乙女が 裳裾もすそぬらして 玉苗植うる 夏は来ぬ
3.   橘の 薫る軒端の 窓近く 蛍飛びかい 怠りいさむる 夏は来ぬ
4.   おうちちる 川辺の宿の かど遠く 水鶏くいな声して 夕月涼しき 夏は来ぬ
5.   五月闇さつきやみ 蛍飛びかい 水鶏鳴き 卯の花咲きて 早苗植えわたす 夏は来ぬ


夏・summer 絵本 

7月。まだ、梅雨の最中ということもあったりする7月ですが、やっぱり、7月は夏です!

本格的な、夏到来! です。

始まった夏を感じる絵本をどうぞ。


夏 なつ
五味太郎(作) 絵本館

木の落とす影、男の子の落とす影。共に濃く、夏の暑さが伝わってきます。夏の音が絵本の中から響いてきます。夏の景色の中を男の子が歩いて行きます。
かーん かーん じり じり 夏がいっぱい。白い服を脱ぎ捨てて、プールに飛びこもう! バッシャーン!



なつのあさ
谷内こうた(作・絵) 至光社


夏の朝。朝焼けに染まる時間。目覚め切らない風景。少年は、自転車をこぐ、こぐ、こぐ。遠くにある、あの丘まで行かなくちゃならないんだ。丘が見えてきた。音が聞こえてくる! 緑の丘を黒い機関車が進んで行く。朝まだ早い景色の中を進んで行く。「だっだ しゅしゅ」連結された貨車を最後まで見送って帰る少年。夏の朝のこの経験は、少年にとって大切なものになったのだろう。



のらいぬ
蔵冨千鶴子(作) 谷内こうた(絵) 至光社


空、海、白い砂。小さな黒い犬が歩いています。砂に寝ている少年。その少年のそばに寝る黒い犬。少年と犬は、走りだす。灯台を目指して行くのだけれど……少年は海に消えてしまう。黒い犬と走った少年は本当にいたのか?  犬の小ささが、青い空の高さを際立たせ、ゆめとうつつをぼかしてしまう。
文字の少ない絵本で、夏の海辺の景色が広がるばかり。



なつさがし
杉田比呂美(作・絵) 講談社


元気な女の子。夏をさがしに行ってきます!
アサガオ、見つけました。草履で歩くと音がする。この音は、夏の歌。裸足で歩けば、石の熱さを感じます。草原のにおいもわかる。夏を体全体で感じて、夏を見つけていく女の子。夏のおひさまや雨、夜になっても夏が見つかる。きっと、もっと、夏があるはずだから、あしたもさがしに行くに決まっている女の子。



なつのおとずれ
かがくいひろし(作・絵) PHP研究所


「梅雨明けはもうすぐです」気象予報士のかたつむりが宣言します。すると、太陽が立ち上がりました。メロン、スイカ、セミ、かき氷、ひまわり…夏と言えばお馴染みの面々が連なります。さあ、夏だ! 夏に向かって、全員が走り出す。おや、蚊取り線香、とうもろこし…も加わりました。そこで、一天にわかに掻き曇り、大雨となり……最後にもうひとり、登場してきて…夏本番となるのです!



たのしいなつ
ロイス・レンスキー(作・絵) さくまゆみこ(訳) あすなろ書房


夏が来た。ずっと、待っていた夏が来た。兄妹は、遊びまくります。子どもたちは「遊び」の天才です。いろいろなことを思いつきます。ままごと、おひめさまごっこ、段ボール箱で汽車を作ってみたり、動物になってみたり… と遊びます。夏は、なかなか暮れません。いつまでも、いつまでも、兄妹の楽しい夏は続きます。
この絵本は、小さくてかわいいサイズになっています。



四季のえほん なつですよ
柴田晋吾(作) 近藤薫美子(絵) 金の星社


山、海、田んぼ、あらゆるところに夏が来ました。
カブトムシ、カエル、アサガオ、夕立……夏を彩るいろいろなものについて、今一度認識を確かなものにしてみませんか。ニッポンの夏、再発見! と行きましょう。夏の元気が伝染してくるような、たのしい絵本です。



夏がきた
羽尻利門(作) あすなろ書房


青い空、眩しい日差し、海、松の木…自然があふれている、四国の夏の風景。
セミの声や風鈴の音が夏を感じさせる。夏の雨が降り出す。
ホントにホントに、夏がきたのです。夏を感じる絵本です。



夏のルール
ショーン・タン(著) 岸本佐和子(訳) 河出書房新社


「帰り道はおぼえておくこと」「裏のドアを開けたままで寝ないこと」
幼い兄弟がいます。弟は何から何までミスばかり。そのしわ寄せは、兄に回ってきます。そこで、兄は「ルール」を作りました。夏のルール。夏の思い出。
ショーン・タン自身の兄弟の体験からの物語。
「夏の最後の一日を見逃さないこと」もルールです。



なんでもないなつの日「夏の夕ぐれ」
ウォルター・デ・ラ・メア(詩) カロリーナ・ラベイ(絵) 海後礼子(訳)
岩崎書店


夏の夕暮れ時。農家の仕事をしている両親は、お茶でひと息入れます。外のテーブルで子どもたちとの憩いの時間。子どもたちは猫や犬を追って走りだします。牧場では、草の上で牛が寝ています。夕日が沈むころ、動物たちは小屋に戻ります。一日の仕事も終わります。平凡だけれど、かけがえのないしあわせな日々の繰り返しが大切なのです。平和であることの大事さが、そこにあります。
ウォルター・デ・ラ・メアはイギリスの詩人。カロリーナ・ラベイの版画絵とマッチした詩が響いてきます。しあわせな世界が広がります。



あついあつい
垂石眞子(作) 福音館書店

夏の強すぎる日差しの中をペンギンが歩いて行きます。日陰を目指して歩いて行きます。あっ、あった! 日陰を見つけたペンギンは、ほっと一息つきました。が、その日陰はアザラシの落としている陰だったのです。そのアザラシも、暑くて暑くて涼しい日陰がほしいところだったのです。そこで、今度は二人で日陰さがしです。そして、二人は大きな日陰を見つけました。が、その日陰は……と、動物たちが増えていき、そろって日陰をさがし歩いていきます。暑い暑いなかを、ぐったりしながら歩いて行くのですが……最後に待っているのは…



なつのいちにち
はたこうしろう(作) 偕成社

青すぎる空。白いシャツの男の子。大きな麦わら帽子が落とす影が、日差しの強さを教えてくれる。男の子は、捕虫網を持って駆け出す。田舎道、森の中、山へと走る男の子。絵本の中から、生い茂る夏草や風の匂いがしてきそうな感じ。夏の光や影がふんだんに存在するページから、男の子の駆ける音もしてきそうな感じ。山へと走る男の子の目的は…「まってろよ! ……」



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