【ブックスタート】
「ブックスタート」とは、赤ちゃんと保護者の方に「絵本」とその絵本を開く楽しい「体験」をプレゼントする、行政と市民が連携して行う自治体の活動です。
この活動は、1992年、英国 バーミンガムで始まりました。
「Share books with your baby!」 『絵本を読む(read books)ではなく、 赤ちゃんと読み手が共に楽しむ時を分かち合う(share books)』 |
というキャッチフレーズのもとに、ブックトラスト(教育基金団体)が中心となり、南バーミンガム保険局、バーミンガム大学教育学部の三者の連携で、300家庭を対象に試験的実施を行うことから始まりました。
《日本では》
2000年の「子ども読書年」から、各地で取り組みが始まっています。
2000年11月 東京都杉並区で約200家庭での試験的実施。
2001年 4月 12市町村で本格的に「ブックスタート」が始まりました。
現在、全国の多くの市区町村がこの活動に取り組んでいます。
(「ファーストブック事業」として活動している自治体もあります。)
—NPOブックスタート(特定非営利活動法人ブックスタート)
「ブックスタート」の理念を伝え、独立・中立的な立場から活動を推進す
る民間の非営利団体。実施市区町村と情報を共有し、活動をサポート。
世界各国の推進団体と連携し、日本の取り組みを紹介。
ブックスタートで手渡しされる絵本の候補となる「ブックスタート赤ちゃ
ん絵本」(30タイトル)は、3年に一度、独立した中立的な選考会議できめ
られ、自治体に提供されています。
《ブックスタート・パック》
赤ちゃん絵本、(各自治体が作成する)アドバイス・ブックレットや関連資料
とバッグがセットになったものです。
このブックスタート・パックは、赤ちゃんの0歳児集団健診などの際、保護
者の方々に「ブックスタート」に込められたメッセージを伝えながら、手渡
しされているのです。
【赤ちゃん絵本】
ブックスタート・パックのなかの「赤ちゃん絵本」。多くの赤ちゃんが生まれて初めて出会う絵本(ファーストブック)として、手にすることになりました。
これを機に、数ある「絵本」のなかにある「赤ちゃん絵本」が周知され、また関心を向けるようになった方々も出てきたようです。平成時代になってからの人気絵本の発行部数に、少なからずの影響が出ているように見受けられます。
《月齢ごとのおすすめの赤ちゃん絵本》を少しだけご紹介。
0歳1ヶ月~ 赤ちゃんはお母さんのおなかの中にいる頃から聴力があります。
音、リズム、歌(唄)などを聞かせてあげましょう。
じゃあじゃあびりびり | まついのりこ(作・絵) | 偕成社 |
わんわん わんわん | 高畠 純 (作・絵) | 理論社 |
えんやら りんごの木 | 松谷みよ子(作) 遠藤てるよ(絵) | 偕成社 |
0歳3ヶ月~ 赤ちゃんの首がすわり、視力も発達してくる頃です。 はっきりした色や形、その変化を目で追っていきます。
ごぶごぶ ごぼごぼ | 駒形 克己 (作) | 福音館書店 |
はじめてのかたち FIRST LOOK | 駒形 克己 (作・絵) | 偕成社 |
0歳6ヶ月~ 寝返りが活発になり、お座りができてくるようになります。
好奇心が高まり、顔の見分けもつくようになります。
おつきさまこんばんは | 林 明子 (作) | 福音館書店 |
あかちゃん | ツペラ ツペラ(tupera tupera) (作) | ブロンズ新社 |
ママ、パパが大好きな赤ちゃんとスキンシップでコミュニケーション
きゅっ きゅっ きゅっ | 林 明子 (作・絵) | 福音館書店 |
ぴょーん | まつおか たつひで (作・絵) | ポプラ社 |
ぎゅうってだいすき | きむら ゆういち(作・絵) | 偕成社 |
0歳8ヶ月~ ずりばいができるようになり、感情表現もゆたかになります。
小さなものもつかめるようになり、口にもっていったりします。
ボードブック はらぺこあおむし | エリック・カール (作・絵) もり ひさし (訳) |
偕成社 |
どうぶついろいろかくれんぼ | いしかわ こうじ (作) | ポプラ社 |
あけて・あけてえほん れいぞうこ | 新井 洋行 (作・絵) | 偕成社 |
0歳~1歳~2歳~ 「ブックスタート」によりファーストブックの知名度を上げ
平成の人気絵本になりました。
だるまさんが | かがくいひろし(作) | ブロンズ新社 |
だるまさんの | かがくいひろし(作) | ブロンズ新社 |
だるまさんと | かがくいひろし(作) | ブロンズ新社 |
ぴょーん | まつおかたつひで(作・絵) | ポプラ社 |
えんやらりんごの木
松谷みよ子(文) 遠藤てるよ(絵) (偕成社)
りんごの木が大きくなり、実ができた。さあ、このりんご、誰にあげましょうか。「松谷みよ子 あかちゃんのわらべうた」シリーズ。(全10冊)
ごぶごぶ ごぼごぼ
駒形 克己(作) (福音館書店)
大小の〇、鮮やかな色、添えられた言葉。それらが一緒になると、なぜか動いているみたい。赤ちゃんはとっても楽しそうです。
はじめてのかたち FIRST LOOK
駒形 克己(作) (偕成社)
〇、△、□。形をいろいろ組み合わせたり、大きさを変えるとどうなりますか、見てみましょう。「リトル・アイ」シリーズ。(全10冊)
わんわん わんわん
高畠 純(作・絵) (理論社)
いぬが鳴いています。おっ、ねこも鳴いています。どうぶつたちが鳴いています。鳴き声だらけになっちゃうぞ。ワンワンワンワンワンワンワン。
あかちゃん
ツペラツペラ(tupera tupera)(作) (ブロンズ新社)
まるい形の絵本です。まんまるいってなんかニッコリ、なんか楽しい。さあ、あかちゃんのおかおを見てみましょう。
ぴょーん
まつおかたつひで(作・絵) (ポプラ社)
まず、絵本をたてに開いてください。あっ、気をつけて! 動物たちが、おもいっきり飛びはねますから。「はじめてのぼうけん」シリーズ。
ぎゅうってだいすき
きむら ゆういち(作・絵) (偕成社)
好きなだれかにギューッとされたら、幸せを感じちゃう。だれかがだれかを、ギューッとします。「あかちゃんのあそびえほん」シリーズ。
どうぶついろいろかくれんぼ
いしかわこうじ(作) (ポプラ社)
色つきのページに目、口、足…が描かれて。次のページには穴が開いている。なんだろ? 「これなあに? かたぬきえほん」シリーズ。
あけて・あけてえほん れいぞうこ
新井 洋行(作・絵) (偕成社)
さあ、れいぞうこを開けよう。中にいるみなさんが呼ばれて「はーい」と出てきます。「あけて・あけてえほん」シリーズ。
くだもの
平山 和子(作) (福音館書店)
どーんと、フルーツ。まるごとです。食べにくいですよね。カットしました、召し上がれ。みんなでどうぞ、召し上がれ。
だるまさんが だるまさんの だるまさんと
かがくい ひろし(作) (ブロンズ新社)
だるまさんが何してる? だるまさんのあれって、どうなの? だるまさんと一緒に何しようか? 楽しすぎるよ、だるまさーん。