🍃青葉輝く5月

青葉輝く5月

さくらの花も散り、葉の緑が満開のこの時期。
陽のひかりにキラキラと輝き、そよ風にサヤサヤと揺れる木々の葉。
元気にさわやかにすごすためのひとつの方法として、
絵本を開いてみませんか。

5月4日はみどりの日
みどりの葉っぱがキラキラするおはなしをどうぞ!

森へ行ってみよう

森のみずなら
高森登志夫(作・絵) 福音館書店

森の奥にある、みずならの大木。春、夏、秋、冬と姿を変え、森や動物たちに恵みを与えてくれる、みずならの大木です。時は流れ、大木も老いていきます。
高森登志夫さんのすばらしい作品をご覧ください。

森へ
星野道夫(文・写真) 福音館書店

南アラスカからカナダへかけの広大な原生林。氷河が後退し、長い長い時間をかけて造成されてできた原生林なのです。この地を実地に歩き、動物、巨木などを迫力ある写真で、わたしたちにこれでもかと見せてくれる作品です。
小学校の教科書にも掲載されています。

星野道夫さんは、1996年にロシア・カムチャツカ半島において、TV番組の取材中に43歳で亡くなられました。写真集や写真絵本、随筆などの著書で星野さんが見つめた大自然を共有してみるのもいいのではないでしょうか。

おじいちゃんの木
内田麟太郎(作) 村上康成(絵) 佼成出版社

「おじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃんの木」
歌いながら自転車をこいで、そんな木に会いに行くモンちゃんです。
おじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃんが、その昔に植えた一本の木があるのです。その木に会いに行くモンちゃん。おじいちゃんからモンちゃんに、そしてモンちゃんからその先へと、ずーっと続いていくものがあるのです。

おとうさんの木
最上一平(作) 長新太(絵) 教育画劇

いわちゃんのお父さんが死んだ。世話をしていたフクロウを逃がしてやる。
いわちゃんのお父さんが子どもの時に見たという”木”、「おとうさんの木」。
ぼくといわちゃんとは、その木をめざして山のてっぺんまで登って行く。ふたりはその木にたどり着き、「おとうさんの木」に会うことができる。
そして、もうひとついいものを見つける。

ならの木のみた夢
やえがしなおこ(文) 平澤朋子(絵) アリス館

男の子はならの木を登っていく。男の子はならの木の声を聴いた。
「もっと上だよ」と話しかけてくる、ならの木。
祭りの日。男の子は、ならの木に声をかけて行ってしまう。ならの木は、男の子を待つ。男の子は言ったことを忘れてしまった。時は過ぎていく。
男の子はおじいさんになった。そして、遠い昔に忘れたものがあるような気がしていたおじいさんは、やっとそれがなにかを思い出すことができた。

木を植える

虔十公園林(けんじゅうこうえんりん)
宮沢賢治(作) 伊藤亘(絵) 偕成社

虔十はいつも畑の中を歩いては笑っていました。子どもたちはそれをばかにしました。ある日、虔十は家のうらに700本の杉を植えようと考えます。虔十の両親も兄も、やりたいことをさせてあげます。虔十は杉を植えて8年目に下枝を払いました。すると、子どもたちが杉の木の下を行進して歩き出したのです。毎日、毎日。虔十は笑って見ています。
虔十は病気で死んでしまいます。虔十の杉林を残して、村はすっかり変わってしまします。虔十の両親はこの杉林は虔十の形見だからと、手放さずに来ました。ある時アメリカ帰りの若い博士が、虔十の杉林を見て驚きます。博士はこの杉林を行進したことがあり、虔十を笑っていた子どものひとりだったのです。そしてこの杉林を公園にしてこのまま残すことを提案するのです。
「虔十公園林」。虔十の名前が彫られた青い橄欖岩の碑が建ちました。
虔十の家族は虔十を思い、泣いて喜びました。
虔十の遺した700本の杉林が教えてくれる幸いの数は果てしないものなのです。

木も生きている

木はいいなあ
ジャニス・メイ・ユードリー(作) マーク・シーモント(絵) 
西園寺祥子(訳)

偕成社

そこに木があることのしあわせに、思いいたってみませんか?
一本の木があれば、日陰を作って涼しい風が吹く。その木に果実がなるとおいしい喜びを得ることができる。子どもたちは木の周りに集まっては、いろんな工夫を考え出して楽しく、遊び放題です。

たくさんの木があれば、そこには森ができます。森には川が流れ、いろいろな恵みを与えてくれるし、子どもたちは冒険者になれます。
自分で自分の木を育てることもできるんですよ。小さな苗を植えてみましょう。
カラーのページと白黒のページが繰り返される、縦長の絵本を楽しんで!

かえでの葉っぱ
デイジー・ムラースコヴァー(文) 関沢明子(訳) 出久根育(絵)
理論社

かえでの木から一枚の葉が落ちていきます。葉は「遠くまで行くんだ」と決意。
季節をめぐる長い旅の始まりです。だんだんと葉の色はあせ、姿も変わっていきます。時の流れのなかで、葉のこころに変化が生まれてきます。やがて、悲しみが消えていき、かろやかでいる自分に気づくのです。
チェコの物語に出久根育さんの情感漂う絵が融合した素敵な絵本です。

木をかこう
ブルーノ・ムナーリ(作・絵) 須賀敦子(訳) 至光社

木の描き方を教えてくれる本です。木がどんな成り立ちであるのか。
木のことを知りながら描きすすめていけば、絵がうまく描けない人でもOK!

ブルーノ・ムナーリ(1907-1998) イタリアのデザイナー、絵本作家など
須賀敦子(1929-1998) イタリア文学者・翻訳家、随筆家

木の先生

木の本
萩原信介(作) 高森登志夫(絵) 福音館書店

木の本
萩原信介(作) 高森登志夫(絵) 福音館書店

ボタニカム ようこそ、植物の博物館へ
キャシー・ウィリス(著) ケイティ・スコット(絵) 汐文社

植物の博物館が本になりました。とことん、描きこまれた植物の本物感で満載。
植物の分類、成り立ちから進化、多様性に満ちた世界を追求できます。
イギリス・キューガーデン公式監修。迫力の大型(A3変形サイズ)本です。
この本の魅力に、どうぞ、どっぷり浸かってください。

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